圧倒的打力で今春県大会と関東大会を制した東海大相模と、最速153キロの高校NO・1左腕、及川雅貴投手(3年)擁する横浜の「2強」が優勝争いの軸となる。

第1シード東海大相模は、高校通算40本塁打で最速145キロの二刀流・遠藤成(じょう)内野手(3年)山村崇嘉内野手(2年)ら強打者がズラリと並び、投手も左右の駒がそろう。県史上初の夏4連覇を目指す第1シード横浜も、及川以外に主将の内海貴斗内野手(3年)度会隆輝内野手(2年)らタレントがそろう。両校とも投打に充実し、大舞台の経験も豊富だ。

ただ、そこは激戦区。2強とて楽な組み合わせではない。東海大相模は、順当に勝ち進めば4回戦で昨夏の北神奈川を制したノーシードの慶応との対戦が見込まれる。慶応も切れ目のない強力打線が持ち味で、対戦が実現すれば中盤を占う大一番となりそう。勝ち上がったチームが一気に準決勝まで駒を進めそうだ。一方の横浜は、最激戦区に入った。古豪の法政二、平塚学園、プロ注目右腕・渡辺倫太朗投手(3年)のいる三浦学苑など強豪私学が勢ぞろい。伝統校の横浜商や第2シード藤沢清流も侮れず、選手層の厚さと総合力で包囲網突破を図る。

「2強」に迫るのが、今春県準優勝の第1シード桐光学園だ。右腕の谷村然投手と左腕の冨田冬馬投手(ともに3年)の2枚看板が経験豊富で安定感抜群だ。同ブロックには今春センバツ出場のノーシード桐蔭学園が入り、順当に勝ち進めば準々決勝で対する。

昨夏南神奈川準Vの第1シード鎌倉学園のブロックには、第3シード日大藤沢や横浜隼人が入った。横浜ブロック以外は、強豪校がばらけた抽選となった。「2強」が順当に勝ち進み準決勝で激突するか、伏兵が躍進しストップをかけるか、楽しみな組み合わせとなった。【神奈川担当=鈴木正章】