7月。今年も高校野球の季節がやってきた。地方大会の本格開幕を控え、全国各地の注目選手を全6回で紹介する。第1回は「九州・沖縄編」。有明(熊本)の浅田将汰投手(3年)は、九州NO・1の呼び声も高い本格派右腕だ。投げては最速148キロ、打っても高校通算28発のパンチ力を誇る。「肥後の大谷2世」が、チームを初の甲子園へと導く。

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国内全12球団が注目する九州NO・1右腕の有明・浅田が、投打二刀流で初の甲子園出場を狙う。投手としては、最速は昨秋マークした148キロ。多い時は週4日ブルペン入りしており「150キロまで出したい。先発で6連投し、投打の二刀流で甲子園を目指す」と、大台突破した上で聖地に乗り込むことを誓った。

もちろん、剛球だけでなく、投球術にも磨きをかけている。基本的に右上手投げだが「夏は暑いので省エネ投球を意識してスリークオーターにも取り組んでいます」。さらに「タイミングをずらすためにフォークを投げられれば」と、新兵器取得を掲げる。

憧れはエンゼルス大谷翔平投手(24)。投げるだけでなく、4番打者としての打力も目を引く。巨人、阪神、日本ハム、楽天などが熱心という「肥後の大谷2世」は、高校通算28本塁打のパンチ力が武器だ。

春季熊本大会後、初めてU18日本代表第1次合宿に参加。ドラフト上位候補投手の大船渡(岩手)・佐々木朗希投手や星稜(石川)・奥川恭伸投手(ともに3年)らからフォームや練習方法の助言を得て視野を広げた。「お互い夏の甲子園に行けるよう頑張ろう」と健闘も誓い合った。投打の活躍で初の甲子園切符をつかんでみせる。【菊川光一】