7月。今年も高校野球の季節がやってきた。地方大会の本格開幕を控え、全国各地の注目選手を全6回で紹介する。第1回は「九州・沖縄編」。

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九州国際大付(福岡)のドラフト候補でエース下村海翔(かいと)投手(3年)も、有明(熊本)の浅田将汰投手(3年)にひけを取らない逸材だ。

3月の練習試合で、149キロの自己最速を記録した。カウント取りと奪三振で使い分ける2種類のスライダーやフォーク、カーブに加え、秘密兵器として、チェンジアップを習得し、投球の幅を広げた。集大成となる夏へ「課題を1つ1つ克服しレベルアップできていると思います。甲子園に行って、いろんな人に恩返ししたい」と燃えている。

元プロの楠城徹監督(68)の期待も大きい。「去年より球速が上がり変化球のキレがアップした。球の力が強くなった」。下村を軸にした今季強みの堅守について「守備が安定しているので、点を取る方だけを考えたらいいのは、夏への好材料」と、3年ぶり8度目の選手権出場へ手応えを感じている。