京都国際・上野響平内野手(3年)のプレーは見るものを引きつける。勘が鋭くフットワークの利いた遊撃守備は、京都出身で「牛若丸」と呼ばれた吉田義男氏のよう。「令和の牛若丸」は関西屈指の注目選手として最後の夏を迎える。

京都国際OBで似たタイプの広島曽根と比較し、小牧憲継監督(35)は「精度が高くて実戦向き。曽根よりずっとうまい。負けん気が強くリーダーシップもある」と主将に全幅の信頼を置く。1番を打つ打撃も勝負強く、春の府大会準決勝の龍谷大平安戦では延長11回に決勝三塁打。昨秋に続いてセンバツ8強を下した。

小柄だが長打力にも磨きをかけ、昨年まで本塁打0本が春以降で10本。練習試合では必ず1度は本塁打を狙う。「力が伝わるポイントを探っている。チームのためになる打撃をと思っている」。強いプロ志望を隠さない。初の甲子園出場が近道になる。【柏原誠】