都立の雄、小山台(東東京)が初戦を8回コールドで好発進した。

東海大高輪台から13安打10得点。2番の佐藤晃内野手(3年)が俊足を生かした。4打数1安打2四球3打点。走者を進めることを第一に考えながらも「自分は足が武器。走って自分も出塁すれば、さらに大きなチャンスに出来て相手にプレッシャーがかけられる」と、果敢にバスターで出塁を狙い、凡退した当たりでも常に全力疾走で出塁を狙った。

2年生の昨夏は「背番号16」でベンチ入りした。準決勝では三塁手として途中出場したが、春の守備練習中に脱臼した右肩の手術の影響が残り、テーピングをしてのプレー。100%の力を発揮できず「我慢することが多かった」と悔しさが残る夏になった。「今年は自分たちの代。1試合ずつ気持ちを懸けて戦って、去年を超える結果を出したい」と力強く宣言する。

今年のチームは「1番打者が安打で出塁、2番が塁を進め、3番で本塁に向かう」と攻めの野球を掲げる。昨夏、あと1勝まで迫った甲子園へ。雨にも負けず、佐藤が小山台らしい野球を体現した。【加藤理沙】