国学院久我山が主砲、宮崎恭輔捕手(3年)のサヨナラ満塁本塁打で早稲田実を破り、ベスト4進出を決めた。

同点で迎えた9回2死満塁で打席に入った。「自分が決めてやる」。カウント2-2からインコース高めのスライダーをフルスイングすると打球は左翼スタンドへ。その瞬間、チームメートが叫び、自身もいつもはしないガッツポーズが自然と飛び出した。本塁に生還すると「一緒に打撃練習をしてきた。自分の善しあしをわかっている一番の相手」という須田旭内野手(3年)と抱きついた。これが人生初のサヨナラ満塁本塁打。「最高のバッティングができた」と喜びを爆発させた。

相手の伊藤大征投手(3年)は昨年12月のキューバ遠征、東京選抜でチームメートだった。「球を受けたこともあるし、いい投手なのは知っている。対戦を楽しみにしていた」という。この日はここまでスライダーで第2打席は空振り三振、同じく第3打席も右飛に打ち取られおり「スライダーが来るかも」と狙いを絞った。配球を読み切った高校通算15号だった。

次戦は優勝候補の東海大菅生と対戦する。「この夏にかけてきた。自分たちの野球で勝ちたい」と宣言した。【加藤理沙】

◆宮崎恭輔(みやざき・きょうすけ)2001年5月31日、相模原市生まれ。小2からひのきビートルズで野球を始めた。中学では海老名シニアに所属し、2年夏から捕手を務める。昨冬は東京都代表としてキューバ遠征に参加した。好きな打者は広島鈴木誠也。好きな捕手はソフトバンク甲斐拓也。181センチ、90キロ。右投げ右打ち。