21年ぶりの聖地を目指した八千代松陰が、センバツ準優勝の習志野に力負けした。

先発した右サイドスローの川和田悠太投手(3年)が初回、スライダーを右翼への先頭打者弾とされるなど、ソロ3発を含む6回11安打5失点。2番手の広瀬健裕投手(3年)が2回1失点(自責0)、最終回を樋熊歓大投手(2年)が1回2失点とつないだが、強力打線に計16安打を浴びた。

援護は8回、内野ゴロの間に1点をかえしたのがやっと。2安打で10三振を喫した。

過去2年はいずれも初戦敗退。そこから「夢」と言った甲子園まであと1勝のところまで来た。川和田は習志野打線について「投げる球がなくなるくらい追い込まれた。ファウルで粘られて。強いなと思いました。応援も(三塁側だけでなく)バックネット裏からも来られてびっくりした」と素直な気持ちを吐露。

こんなに長い夏になるとは、予想していなかった。「準優勝したんだって実感がなくて、閉会式で賞状をもらって、ああここまで来たんだなって。甲子園、行きたかったですけど…。目標がベスト4だったので、やりきったかな」。達成感のにじむ顔に、涙はなかった。

スタンドには、98年甲子園出場時のエースだった元日本ハム多田野数人氏(39=現日本ハムスカウト)、当時1年生部員だったお笑いトリオ・ジャングルポケットの斉藤慎二(36)らOBも駆けつけて後輩たちの熱闘を見守った。