神村学園(鹿児島)が、主軸の2年生トリオの連続二塁打などで、佐賀北を破り2回戦に駒を進めた。

3点リードの2回裏、2年生トリオの3番古川朋樹内野手、4番桑原秀侍(しゅうじ)外野手、5番田中大陸(りく)外野手がいずれも二塁打を放って2点を追加して、突き放した。田中大は前の2人が二塁打を放ったことに「やっぱ燃えた」と振り返った。

だが、次打者席の松尾駿助内野手(3年)が放った三塁へのゴロで、三塁へ進もうとした田中大は打球を捕った佐賀北の三塁手と激突。「たぶん(三塁手の)肩か腕に当たった。打ったのをみて進塁しようとしたら、三塁手が目の前にいて止まれなかった」。記録は指妨害となり、治療のため一時試合が止まった。

鼻にティッシュを詰め込んで3回の守備に入った田中大は「恥ずかしかった」と顔を赤くしてプレー再開となった。

田中大は闘牛で有名な鹿児島・徳之島出身。実家も闘牛を3頭飼っており、徳之島にいるときはよく牛の散歩など手伝いをしていた。闘牛に比べたら人間との激突は痛くないのではとの質問には「いや、痛かったです」と笑って答えた。

田中大は1回にも無死満塁でセーフティースクイズを決める活躍を見せた。神村学園のスタメンには田中姓が3人いる。田中姓が2人いた2年前も2回戦を突破した。田中大は「田中が3人なのでとりあえず3勝をめざしてがんばります」と語った。【南谷竜則】