福島の県北支部では、学法福島が2-1で福島東に競り勝ち、10年連続15度目の県大会進出を決めた。

左腕・辻垣高良投手(2年)が5安打13奪三振で完投。藤森孝広監督(41)も「辻垣さまさま。スイッチのオンオフができるようになった」と新エースの成長を認めた。

夏の経験が自覚を高めた。王者・聖光学院との準々決勝に先発し、3回まで完全、4回2/3を3安打1失点と互角に渡り合った。8月6日の練習試合で口に打球を受け前歯を2本折ったが、センバツを諦めるつもりはなかった。神戸中央シニア(兵庫)では5番手投手。神村学園(鹿児島)田中舜太朗投手、智弁学園(奈良)佐藤尊将捕手、今崎圭泰外野手(いずれも2年)ら旧友が今夏の甲子園に出場した姿を見て、さらに刺激を受けた。

昨年から丸刈り廃止も「夢をかなえるために髪と一緒に伸びていこうと」と、あえて全員で丸刈りにした。聖光学院戦で3安打を放った印部颯汰主将(2年)らとともに悔しさを秋にぶつける。辻垣は「県では相手が強くなるが同じモチベーションでぶつかりたい」と、目の前の戦いに集中しながら夢を追いかける。【野上伸悟】