北海道10地区のトップを切って旭川地区が開幕した。開幕戦は、4季ぶりの道大会を目指す旭川実が、両チーム計29安打の乱打戦を制し初戦を突破した。

今夏、背番号1をつけていたエース右腕の笠間稜世(りょうせい)投手(2年)が右ひじ負傷のためベンチ外。代わって1番をつけた1年生の右腕田中楓基(ふうき)が公式戦初登板し、8回11安打11失点も12三振を奪う投球で粘った。すると、1点ビハインドの9回1死二塁、4番渡辺宏斗遊撃手(2年)の右前適時打で追いつき、1死二、三塁にしてから6番二川颯斗右翼手(2年)が中犠飛を放ち、サヨナラ勝ちをおさめた。

3点リードの8回に6点を奪われ、その裏に3点を返し同点も、9回表に1点を勝ち越されてから、その裏に2点を返しての逆転勝ち。坂口新監督(35)は「ミスがあったり、要所で1点が取れなかったり。野球の神様に、苦しむという経験をさせてもらったということ。勝って反省できることが大きい」と振り返った。

3安打2打点の渡辺は「1年生の田中が踏ん張っていたので、何とか打って援護したかった。(9回の同点打は)8回に自分のミスで点を取られてしまったので、バットで取り返したかった」と話した。