日本高野連は29日、大阪市内で理事会を開き、「投手の障害予防に関する有識者会議」の答申を承認した。来春のセンバツ(3月19日開幕)から「高野連が主催する大会で1人の投手の1週間での総投球数を500球以内にすること」が適用される。

有識者会議の中島隆信座長(59)は「ボロボロまで投げ続けて、かつては美談だったが、今はそういう時代ではない」と4回の会議を終えた5日に話していた。

試行期間の3年間は罰則のないガイドラインとして運用されるが、複数投手の育成や練習過多による故障発生をしないために話し合われてきた「球数制限」ルールがスタートとなった。

▽帝京・前田三夫監督 当然、今までより多数の投手をそろえ、対戦カードなどで戦略も練らないといけない。自チームの投手だけでなく、相手投手の状態、球数も把握しないと。より事前の準備、情報が必要になる。ただ、やりくりは難しくなるが、やっていくうちに慣れるだろうし、不安はあまり感じていない。

▽花咲徳栄・岩井隆監督 一時の障害予防としては非常に得策だと思います。第2段階として「スポーツと医療」まで議論していただければ。海外のように、教育機関の中にスポーツのドクターが入れる環境になればなと思います。