10月16日に間質性肺炎のため64歳で死去した日本高野連の竹中雅彦前事務局長のお別れ会が1日、大阪市内で開かれ、高校球界の名将たちが早すぎる死を悔やんだ。

12年に花巻東(岩手)・大谷翔平(エンゼルス)や大阪桐蔭・藤浪晋太郎投手(阪神)らが中心選手だった高校日本代表を率いた日大三(東京)・小倉全由監督は「夏(の甲子園)も来て下さいよ、と言ってくださったのが最後でしたでしょうか」と無念の表情。「常日頃、ぼくらが『生徒の目線で』と言う、まさにそのことを体現してくださる方でした。いつもぼくたちの目線で話し、気にかけてくださる方でした」としのんだ。

2度の高校日本代表監督を務めた大阪桐蔭・西谷浩一監督(50)は「和歌山の秋季大会で中田(翔=日本ハム)が場外ホームランを打ったとき、ホームランボールを取ってテレビに出られたりして『これでぼくも有名になったわ』と笑ってくださった」と天真らんまんな故人の素顔を披露。今秋のU18W杯で決勝ラウンドに進出した際、開催地の韓国からの電話が最後になった。「スタッフのみなさんで食事をされている席から電話をくださって、竹中先生や永田監督ともお話をして『頑張ってくるわ』と言われ『応援しています』とお返事したのが最後です。教えていただいたことをもとに、微力ながら頑張って、先生が考える高校野球に近づけるように頑張っていきたいです」と語った。

<主な参列者>

▽日本高野連 八田英二▽全日本野球協会 山中正竹▽高校野球 帝京・前田三夫、日大三・小倉全由、大体大浪商・四田勝康、享栄・大藤敏行、報徳学園・永田裕治、関大北陽・新納弘治、山梨学院・吉田洸二、大阪桐蔭・西谷浩一、八戸学院光星・仲井宗基、近大付・藤本博国、東邦・森田泰弘、智弁学園・小坂将商、敦賀気比・東哲平、智弁和歌山・中谷仁▽大学野球 早大・野村徹、小宮山悟▽プロ野球 日本ハム栗山英樹、大渕隆スカウト部長、中日中田宗男アマスカウトディレクター、阪神谷本修副社長兼本部長、畑山俊二アマスカウト統括、ロッテ永野吉成チーフスカウト(順不同、敬称略)