新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になった今夏の全国高校野球選手権静岡大会について、代替大会の開催を求める静岡県高校球児援軍会の代表ら4人が1日、静岡市葵区の静岡県高野連事務所が入るビルで要望書と署名2万5272人分を提出した。

県中西部在住の野球部員保護者を中心として、5月20日に会を結成。メールやSNSで賛同を呼びかけた。

署名は同21日から月末までの11日間で、南伊豆町から湖西市までの県内ほぼ全域から集まった。高3球児の父親でもある増田勝久代表(52=焼津市)は、「大会中止が決まって子どもの顔が見られず、どう話してよいかも分からなかった。何とか子どもたちを晴れ舞台に立たせてあげたい」と訴えた。感染防止対策を施した上で、東中西の3地区による開会式や、部員と保護者の観戦と応援を希望した。

要望書と署名を受け取った県高野連の野部道太会長(59=浜松商高校長)は、「短期間にこれだけ集まったのは驚き。皆さんの気持ちの強さを肌で感じた。安心、安全な大会運営ができるか検討していく」と話した。5日に行う臨時理事会で代替大会の開催を協議し、結論を出すとした。【倉橋徹也】