県高野連は5日、静岡市内で臨時理事会を開き、中止となった全国高校野球選手権静岡大会の代替大会として、「2020夏季静岡県高校野球大会」の開催を決定した。7月11日に開幕し、8月1日に草薙球場で決勝戦を行う(雨天順延)。組み合わせは、27日に代理抽選で決定する。県内の球児たちにとっては、待ちに待った朗報。強豪校からも喜びの声が上がった。

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約3時間半に及ぶ会議を終え、報道陣の前に立った県高野連の野部道太会長(59=浜松商高校長)は「理事たちの満場一致で開催が決まりました」と力を込めた。組み合わせは、県を東西に分けた形になり、試合は7イニング制。従来とは大きく変わる大会形式となるが、球児たちの集大成を披露する場が、正式に誕生した。

会議内で最も時間をかけられた議題は「保護者の入場」についてだった。「夏は3年生にとってはもちろんだが、子どもが小さいころから関わっている保護者にとっても総決算になる。気持ちに添いたかった」。その結果、入場は5人まで許可。試合の2週間前からの行動歴を記録し、当日朝の検温と健康チェックが条件となる。

部員は、全員の入場を許可。日本高野連のガイドラインに沿って、座席は一定の間隔を空け、応援は拍手のみとなる。人数が多い場合は、外野席も開放される見込みだ。校歌斉唱についてなど、未定の項目については、12日に行われる運営委員会で話し合われ、準備が進められる。野部会長は、県内111校の選手たちへ向け「あとは思い切って練習をし、大会に臨んでもらいたい」とエールを送った。【河合萌彦】

◆東側と西側の分け方 県高野連ホームページ掲載の加盟校一覧表で、「55 城南静岡」までが東側。「56 焼津中央」以降が西側。熱海、金谷、浜松湖北佐久間分校の3校連合チームは、東側に入る。