南北海道大会が3日、開幕した。苫小牧中央は知内を2-0で下し、初戦を突破した。プロ注目の最速146キロ左腕、根本悠楓(はるか=3年)が先発して、被安打4の完封。徹底した根本対策を取った相手の上をいく投球で地区からの連続完封を3に伸ばした。昨春全道王者の駒大苫小牧、昨秋8強の東海大札幌も2回戦に駒を進めた。

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東海大札幌が延長11回タイブレークの末、昨夏の南大会王者北照を7-6で下した。5-6の11回1死二、三塁、9回の守備から途中出場していた岡部巧実(3年)が左翼線に逆転の2点適時二塁打を放ち、サヨナラ勝ちした。北星学園大付との地区初戦で先発し1安打も、代表決定戦の札幌真栄戦から2戦連続でスタメン落ち。「悔しかった。負けたら終わりと小さくなったら後悔する。チームのために絶対に打ってやろうと思いきって打った」と振り返った。

タイブレークに入った10回と11回に2度先に勝ち越されたが、食らい付いてひっくり返した。岡部は「地区大会から先制する試合が多かった。でも、その反対に追われるプレッシャーもあった。逆に考え、追い掛ける強い気持ちを持ってやれば、相手にプレッシャーもかかると思った」。逆転の発想で打席に入り、難敵から白星を奪い取った。

▽東海大札幌・大脇英徳監督(45) 岡部は今まで、いい場面で結果を残せていなかったが、今日の一打が人生のプラスになってくれたら。3年生と1日でも長く野球をしたい。

▽東海大札幌・橋本大昂投手(3年=初回に3死球絡みで3失点も、延長11回127球完投) 序盤に自分よがりの投球で迷惑をかけてしまった。中盤以降、制球を意識して投げられたのが良かった。