近畿の5、6枠目を狙う神戸国際大付(兵庫)は、4年ぶりの吉報を待つ。昨秋は県大会で優勝も近畿大会は8強。地域性と県大会の成績から選出を有力視されるが、当落線上で待つのは今回が初めて。出場校発表を翌日に控え、チームは神戸市内の同校グラウンドで全体練習を行い、青木尚龍監督(56)は「待つしかない。準備だけはしています」と選出を願った。

センバツが順調に開催されれば2年ぶり。青木監督は「未曽有の中で行われる特別な大会。去年の代替大会から続いていると思うんです」と苦難の1年を振り返る。昨年はコロナ禍でセンバツだけでなく、夏の甲子園大会と出場権を懸けた地方大会も中止。1つ上の世代は全国への挑戦権を争うことすら出来ずに高校野球を終えた。指揮官は「一緒に喜べたらと思って」と、29日当日は卒部した3年生もグラウンドに集める。「いつもの甲子園とは違う。選んでもらえたら感謝して、プレーできることを喜びたい。93回大会の国際のあのプレーが良かったとか、記憶に残るプレーが出来たら最高の幸せ」。

チームの柱、阪上翔也投手(2年)も「楽しみと不安の両方です」と意気込んでいる。投げては最速145キロ右腕、左打ちで高校通算20発を誇る二刀流は「投げたら全試合無失点。打者としては4割、5割を残したい」と早くも聖地に思いをはせた。4強入りした05年以来となる春の甲子園白星が、待ち遠しい。【望月千草】