センバツ高校野球大会(3月19日開幕)に出場する32校が決まった。

   ◇   ◇   ◇

市和歌山の最速152キロ右腕・小園健太投手(2年)は一躍全国区となりそうだ。中学時代は貝塚ヤングで全国制覇。当時もバッテリーを組んだ主将の松川虎生(こう)捕手(2年)らと掲げた大目標は甲子園春夏連覇だ。初詣は松川と大阪・貝塚市にある脇浜戎大社まで出向き、日本一を祈願。2年ぶり7度目のセンバツ大会に向け「投げる試合は全部抑えたい。最後は夏のマウンドに集まりたい」と宣言した。

カットボール、ツーシームなど6種類の変化球も操り、今秋ドラフト1位指名候補との呼び声も高い。昨秋近畿大会は3試合登板で計22回を被安打10、1失点の21奪三振と圧倒し、チームをベスト4に導いた。今冬は体幹トレ、柔軟トレで下半身を鍛え抜き、「食トレ」も敢行。「秋に得られなかった指に掛かった感覚、最後まで押し込めている感じがある」。秋から5キロ増やした体重90キロの肉体に手応えあり。「僕の中で最速にこだわってはいない」と言うが、センバツ大会の最速153キロを更新する可能性も秘める逸材だ。

昨夏の和歌山独自大会で智弁和歌山に敗れた後、松川と2人、互いの帽子のツバに覚悟の思いを書き合った。「最高のバッテリー 勝利」。松川直筆の文字を見る度に気合がみなぎる。新チーム結成後は智弁和歌山に公式戦3戦3勝。今春、いよいよ高校全国デビューを果たす。対戦したい相手は中学時代から親交のある最速151キロ右腕、中京大中京の畔柳。「大舞台で1番のピッチングをできるように」。世代NO・1投手への道を一気に駆け上がる。【佐井陽介】

◆小園健太(こぞの・けんた)2003年(平15)4月9日、大阪・貝塚市生まれ。中央小1年からR・I・C・Aで軟式野球を始める。貝塚一中では貝塚ヤングに所属し、高校でもバッテリーを組む松川虎生と全国制覇を経験。市和歌山では1年春からベンチ入り。50メートル走6秒7、遠投120メートル。184センチ、90キロ。右投げ右打ち。

センバツ出場32校 学校メモ付き一覧はこちら