甲子園が、好投手盛りだくさんで帰ってくる!日本高野連は29日、第93回選抜高校野球大会(3月19日開幕)の選考委員会をリモートで開き、出場32校を決めた。3季ぶりの甲子園大会を熱くしそうな“ロケット四天王”。市和歌山・小園健太投手、。中京大中京・畔柳亨丞(くろやなぎ・きょうすけ)投手、大阪桐蔭・松浦慶斗投手、関戸康介投手(いずれも2年)ら最速150キロ台の速球派がそろう。

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市和歌山の最速152キロ右腕・小園は一躍全国区となりそうだ。同校2年ぶり7度目のセンバツに向け「投げる試合は全部抑えたい。最後は夏のマウンドに集まりたい」と宣言した。

カットボール、ツーシームなど6種類の変化球を操り、今秋ドラフト1位指名候補との呼び声も高い。昨秋近畿大会は3試合に登板し、計22回を21奪三振1失点と圧倒。チームをベスト4に導いた。センバツ最速153キロを更新する可能性も秘める逸材だ。

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中京大中京のエース畔柳の最速は151キロ。球速が注目されるが、チームの勝利を最優先に考える。「自分はスピードのことをよく言われるんですが、チームが勝つために投げて、勝てる投手を目標に。絶対に0点で抑えるという気持ちで臨んでいきたいです」。

昨秋は腰を痛め、この冬はケガをしない体作りをテーマに、股関節や肩甲骨周りの柔軟性を鍛えるトレーニングに重きを置いてきた。「誰にも負けたくないという気持ちは強い。1戦1戦を戦っていけたら」。

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3年ぶりの春日本一、その頂へ、大阪桐蔭をけん引するのは最速150キロ左腕・松浦、同154キロ右腕の関戸のダブルエースだ。

エースナンバーを背負う松浦は186センチの長身から投げ下ろす剛球と精度の高い変化球を操る。日本一を目標に掲げ「2個上の先輩も甲子園に出られなくて、1個上の先輩も(大会が)なくなってしまった。今回、絶対に出場して優勝するという気持ちは持っています」。

速球派・関戸は負傷続きで経験値はまだ浅いが、球威なら西谷浩一監督(51)も「松浦よりあると思う」と認める剛腕。「高校野球最後の年。自分たちの年代で先頭に立って春夏連覇を達成したい」と頂点を見据え、初の全国の舞台でいよいよベールを脱ぐ。