第93回選抜高校野球大会(19日開幕、甲子園)に21世紀枠で初出場する八戸西(青森)は17日、完全オフの1日を過ごし、心身ともにリフレッシュした。バスに乗ったまま大阪、京都観光。大阪城、通天閣、嵐山など関西の名所を窓越しに楽しんだ。宿舎に戻ると背番号「10」の津嶋優吉外野手(2年)らが初戦となる大会3日目(21日)の具志川商(沖縄)戦に向けてオンラインで取材対応した。

八戸西の絶好調男だ。津嶋は6日の練習試合解禁から打ちまくっている。実戦でのプレーを意識し、打撃練習に重点的に取り組んできた。スイングの軌道も修正。これまではアッパースイングで打球を上げる意識からか引っかけてゴロになる打撃が目立ったが、ライナーを念頭に置いたレベルスイングに変えたことで「打球を確実に捉えられるようになった」。スイングが安定し、安打を量産している。

1桁番号をつかめなかった反骨心が好調の原動力だ。「10になって悔しさはあるけど、試合に出られるように頑張りたい」。練習試合では「チャンスで1本打てるようになり、1打席目でも打てるようになってきた」と手応えは増すばかりだ。初戦まであと3日。それでも緊張はなく「今はすごく楽しみ。チャンスでしっかり確実に打ちたい」。好調を維持したまま甲子園初戦を迎え、先発の座を実力で勝ち取る。【山田愛斗】