初めて飛んできた打球は1回、併殺に仕留めた。直後の2回、初打席で二塁打した。東海大相模の背番号16、深谷謙志郎遊撃手(2年)が大塚主将の代役を堂々とこなした。「後ろにいい打者がいるんで、食らいつきました」と話した。

2ケタ番号を背負う選手の活躍が目立つ。先発起用も多い。この日の準々決勝4試合では計14人が先発メンバーに名を連ねた。結果は35打数10安打の2割8分6厘、6打点を挙げた。

東海大相模の門馬監督が2回戦後、新戦力の起用を説明した。公式戦初登板の投手を先発させ勝利を挙げていた。「(昨年は)秋の関東大会まで日にちがなく、新しい選手にチャンスを与える場もなかった。ひと冬越えて、いろんな選手に気付かされました」。コロナ禍で6月まで全体練習がずれ込み、選手発掘の遅れとなって、今の起用に表れているという。今大会は代打の成功率も高い。28試合で64回の起用があり、51打数15安打、2割9分4厘を記録している。

4強入りを決めたあと、門馬監督が話した。「控えはいない。すべてがレギュラー、戦力ということで頑張ってくれました」。【米谷輝昭】