プロ注目で強肩強打が売りの聖カタリナ学園・川口翔大内野手(3年)は攻守でアピールした。同点の5回1死後、センター返しの二塁内野安打で出塁し、勝ち越しの2点を奪う起点になった。遊撃守備でも安定感のある送球を披露した。高校通算9本塁打で広角に打ち分けるシュアな打撃が売りだ。「どの方向にも強い打球を飛ばせるけど、今日はなかなかできなかったです」と振り返った。

3月24日には初出場のセンバツ東海大菅生(東京)戦で悔しさを味わった。土壇場の9回、1点差まで詰め寄り、なおも2死満塁で三ゴロに倒れていた。川口は「一発勝負の怖さを甲子園で味わった。甲子園はいい投手が多かった。(狙い球を)絞っていかないと打てない」と振り返った。

この日はNPBの複数球団が視察した。巨人岸スカウトは「広角に長打を打てるのが魅力。あれだけ振れるのは大きな強み。肩もありますし、センスがある。走攻守でショートを守って、これからが楽しみ」と評した。楽天山下スカウトも「打撃がいいです。振れますから。体も強い。送球も安定しています」と説明した。夏の甲子園切符を目指し、レベルアップを図る。【酒井俊作】