大館桂桜は3-2で大館国際に競り勝ち、県切符を手にした。

エース右腕、安藤拓巳(3年)が9回を7安打2失点で完投勝ち。「ほっとしている。何が何でも勝つ気持ちでマウンドに上がった」。3-1の6回1死三塁の場面。最速135キロ直球にキレのあるスライダーで2者を連続三振でピンチをしのいだ。「しゃー!」と雄たけびを上げながらベンチに戻り、「普段は声を出さないんですけど、気持ちが入っていたので、自然に出てしまった」と気迫の投球を披露した。

昨秋は県大会初戦でプロ注目の最速153キロ右腕、風間球打(3年)を擁するノースアジア大明桜に3-2で勝利した。安藤は195球の力投で延長13回を投げ切り、同裏の攻撃にサヨナラ打を決めた。「大きな自信になって、高いモチベーションで冬を過ごせた」。今冬はダッシュメニューを中心に下半身を強化。最速を2キロ更新する139キロをマークするなど、力のある真っすぐを手に入れた。「(風間と比較して)全然負けているので、参考にしながら、秋田県の良い投手になっていきたい」と謙虚に意気込んだ。県大会は14日開幕。「一戦必勝で戦いながら、優勝を目指す」と力を込めた。【佐藤究】