智弁和歌山が市和歌山のエース小園健太投手(3年)を打ち崩して、2年ぶり14回目の春季県大会優勝を果たした。

勝負を決めたのは8回だ。難敵の小園に5安打を集中し、一挙4点を奪った。いまのチームは昨秋の新人戦、近畿大会県予選、近畿大会準々決勝で市和歌山に3連敗中だった。「4度目の正直」で屈辱を晴らして、中谷仁監督(42)は「小園君に対して準備をしっかりしてきました。対応は今日に限ってはできた。また先がある。後もしっかり対策しないといけない投手」と振り返った。

プロ注目のエース中西聖輝投手(3年)は9回を110球1失点完投で、優勝に貢献した。とりわけ、小園が登板後、ギアを上げて熱投。自己最速を2キロ更新する147キロを計測した。「(小園の最速)151キロの数字を見て、少し僕も燃え上がった。相手に火を付けられた」と振り返った。3球団4人のスカウトが見守る前で、好印象を与えた。