大阪桐蔭が先発野手全員安打の猛攻で綾羽(滋賀1位)を下した。2回、先頭で4番花田旭外野手(3年)が左翼フェンス直撃の三塁打で出塁すると前田健伸内野手(3年)の中前適時打で先制した。さらに石川雄大内野手(3年)の三塁適時内野安打や川原嗣貴投手(2年)のスクイズで3点を奪取。幸先よく主導権を握った。

3回も3点を奪うと4回にも攻め手を緩めず、1点を追加した。先発川原は6回2失点で別所孝亮投手(2年)、西川音羽投手(3年)にリレー。綾羽打線の反撃を阻んだ。

チームを勝利に導いた川原は「近畿大会の3試合を勝ち抜くため、初戦が大事です。自分の投球をできました」と振り返った。188センチの長身で、ロッテ佐々木朗希を目標とする。「ダイナミックなフォームで、真っすぐや変化球の精度が理想です」と話した。

3月のセンバツはメンバー漏れでアルプス席で応援していた。夏に向けて「先発の柱として、チームを勝利に導ける投手になりたい」と意気込んだ。

大阪桐蔭は3月のセンバツ初戦だった智弁学園(奈良)戦に敗れたが、5月16日の春季大阪府大会決勝で近大付に22安打16得点の圧勝。この日も実力を発揮したが、西谷浩一監督(51)は「いろんな経験を積めている。すべて、まだまだ力が足りない」と気を引き締めた。夏の日本一に向けて、力強く歩んでいる。