県内有数の進学校で、毎年100人超の国公立大合格者を輩出する太田(群馬)の練習は、「つながりノート」と「振り返りシート」が土台となっている。

「つながりノート」は3年生部員6人1組で回す“交換日記”。各自が課題などを書きだして意見交換する。今春の敗戦後のページには「もう少し個々のレベルを上げないと、勝ち上がってはいけない」「負ける悔しさは2度味わわない」というやりとりがつづられている。日々の練習は、ここで出たチーム強化の方向性を踏まえ、沢田大和主将(3年)を中心に選手主導で考案。目的が共有されていることで、選手たちの姿に迷いはない。

そして「振り返りシート」で達成度を確認する。1週間、1カ月単位で選手同士が互いを観察し分析。その結果を記し、翌週、翌月への改善を図る。岡田友希監督(44)は「選手たちに考えさせてP(Plan)D(Do)C(Check)A(Action)サイクルを回し、自立させたい」と狙いを明かす。

成果は結果に表れている。今春の群馬大会では19年甲子園出場の前橋育英を破り準決勝に進出。この夏は“つながり”と“振り返り”をさらに生かし、4強の壁を越える。【関根直人】