昌平は、逆転勝ちで4回戦進出を決めた。

初回に先制されたが、2回と6回に4点を挙げた。3投手の継投で2点差で逃げ切り、黒坂洋介監督は「勝てば全然OKです。試合前には、1点差で勝っていればいいと話した」と振り返った。

代打の切り札が、ここぞで仕事を果たした。4-4で迎えた6回1死一塁、代打の背番号20、冨田悠介外野手(3年)が直球をとらえ、中越えの適時三塁打を放った。「正直、うれしすぎて覚えてません。ここまで大きな結果は初めて。代打が打てば、流れが変わると思って、思い切って振っていこうと思っていた」と笑顔だった。

普段のフリー打撃から「代打、初球からいきます!」と全員に宣言してから、自分にプレッシャーをかけて始めるなど、練習を重ねる。黒坂監督も「力を出せる子。よく打ってくれた」と喜んだ。

ムードメーカーでもあり、この日も試合前の円陣で元気よく声だし。背番号1の田村廉投手(3年)が誕生日を迎えたため「誕生日の田村のために頑張ろう!」と盛り上げた。「練習から元気を出して、雰囲気をつくるのが役割です」と話した。

今秋ドラフト候補に挙がる昌平のスラッガー吉野創士外野手(3年)は、NPB5球団のスカウトが視察に訪れる中で3打数無安打に終わったが、1四球と1申告敬遠。黒坂監督は「マークも厳しい。練習でも打撃は悪くない」と話した。