高校野球大分大会は20日、別大興産スタジアムで準々決勝を行った。今春センバツ準優勝の明豊は柳ケ浦を9-2で下し、4強に進出。宮崎元哉外野手(2年)が2回に満塁弾を放つなど3安打で打線を引っ張り、チームは3発を含む10安打9得点で快勝した。準決勝では大会“2連覇”中の藤蔭と激突。17年以来4年ぶりの夏制覇に向け、王座奪還を狙う。

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春夏連続の甲子園出場を目指す今春センバツ準優勝の明豊が、柳ケ浦を9-2で下しベスト4へ進んだ。

スタメン唯一の2年生、宮崎元哉外野手が、1点リードの2回に左翼へ満塁弾。序盤から勝利を大きく手繰り寄せた。「打った瞬間に入ったと思いました。甘い球がきたので思い切っていこうと。感触的にも良かったです」。宮崎のグランドスラムで勢いづき、7回には4番の米田友内野手(3年)、9回には主将の幸(ゆき)修也内野手(3年)もソロアーチ。1発攻勢で10安打9得点の快勝を呼び込んだ。

宮崎は今春のセンバツではメンバー外。スタンド応援席にいた。「先輩たちが楽しそうに野球をしている姿がずっと悔しかった。自分もあの舞台でやりたいと思って頑張ってきました」。今大会前に頭角を現し、初戦からスタメンに定着。この日は猛打賞で、3試合で打率4割1分7厘と結果を出し続けている。「自分は甘い球がきたら1発で仕留められる自信がある。追い込まれてからの逆方向も意識して入ってます」。

2、3回戦では打順5番だったが3番へ昇格。川崎絢平監督(39)は「宮崎が台頭したのは5、6月。まだレギュラーというよりかは成長株。バッティングの調子がいいので、出来る限り打席が多く回ってくるように」と狙いを明かしたが、その期待に応えた。

宮崎は「次の試合も自分が打ってチームを勝たせられるように頑張ります。全員で日本一を取ります」と意気込んだ。17年以来、4年ぶりの夏制覇を目指す明豊には、頼もしい2年生がいる。【只松憲】

◆宮崎元哉(みやざき・もとや)2004年(平16)8月29日、大分県中津市生まれ。北部小2年の時に吉富少年野球クラブで始める。城北中では硬式の宇佐ボーイズに所属。ポジションは内野が専門だが、高校から外野も兼任。高校通算は10本塁打。50メートル走6・3秒。遠投80メートル。憧れの選手は楽天浅村栄斗。趣味はゲームで「プロ野球スピリッツ」でも浅村を愛用。176センチ、76キロ。右投げ右打ち。