福太郎の夏が終わった。早実の主将、清宮福太郎外野手(3年)の表情には悔しさがあふれた。

シード校の国学院久我山に敗戦。「力負けかなという気がしてます…」と言うと長い沈黙が続いた。

打線は相手エースの高橋風太投手(3年)を打ち崩せず、守備では失策から失点を重ねた。攻守で完敗だった。

それでも主将としての姿勢を崩さなかった。試合後、2番手で5回を10安打9失点(自責点1)と打ち込まれ号泣するエースの田和廉投手(3年)に歩み寄り、「泣くな」と優しく頭をたたいた。田和は「その言葉で、さらに涙が止まらなくなってしまいました」と真っ赤な目で言った。

清宮は今後の進路について問われると「大学しか考えてなかったというか。プロというステージとかは考えてないです」と話した。プロも注目する田和とともに早大に進み、東京6大学の頂点を目指す。