今秋ドラフト上位候補で最速152キロ右腕の市和歌山・小園健太投手(3年)の夏が終わった。両チーム無得点で迎えた6回につかまった。6回2死満塁で高嶋奨哉内野手(3年)に浮いたスライダーをとらえられ、左前に先制適時打を許した。高嶋は甲子園最多68勝を誇る高嶋仁名誉監督(75)の孫。勝負どころで痛恨のタイムリーを浴びた。

同点に追いついた直後の7回は1死二塁で大仲勝海内野手(3年)に右前適時打を浴び、岡西佑弥内野手(2年)に右越えの適時二塁打をはじき返された。今春の県大会決勝で大敗した相手に、またも苦杯をなめた。この日も複数球団のスカウトが視察する今秋ドラフトの超目玉が、甲子園に登場することなくこの夏の戦いが幕を閉じた。

試合後、小園は「2年半、この夏の甲子園を目指して練習をやってきた。絶対に勝つんだ、2年半やってきたすべてをぶつけるつもりだった。自分たちは精いっぱいやるべきことをできた。(智弁和歌山打線は)終盤に強い。少しでも浮いた球を逃してくれない。とても強いチーム。振ってほしいコースを振ってくれなかった。対策、準備をしっかりされていた」と振り返った。今後については「次のステージに向けて練習をして準備したい」と将来を見据えた。