東北に新たな150キロ右腕が誕生した。日大山形の2番手・滝口琉偉が、ノースアジア大明桜・風間球打(きゅうた)投手(3年)に続く今大会2人目の大台をマーク。7回2死一、三塁、7番山崎琢への6球目に計測したが、同点の適時内野安打にされた。2回2/3を4安打5四球と乱れて2失点。後を受けた大類がサヨナラ打を浴び、8年ぶりの8強を逃した。滝口は「日本一を掲げてきて、ベスト8をかけた試合で『絶対に勝とう』と臨んだので、悔しい気持ちです」。悔いが残る78球になった。

開幕時点で最速146キロも、1回戦で147キロ、2回戦で148キロ、この試合で150キロと自己最速を3度更新した。小中学校は捕手、高校入学後は外野手だったが、高1の冬から投手に転向。昨年12月には右肘手術を経験したが、今春復帰し、甲子園3試合で存在感を見せた。卒業後については「プロを目指してやってきたが、今はあまり分からないです」。野球を続ける意向も、進路は未定だ。