学法石川の11安打20得点の猛攻は、雨に流された。夏の福島大会準優勝の光南に3回終了時点で20-3と大量リードしていたが、降雨ノーゲーム。佐々木順一朗監督(61)は「(天候は)しょうがないですね。17点差もあったのに…とか思わずに、もう1試合楽しめると思って臨みたい」と冷静に受け止めた。

3-0で迎えた1回1死一、二塁で7番根本剛希外野手(1年)が右打席に立った。カウント1-0から内角低めの直球をコンパクトにさばき、左中間芝生席へ運んだ。記念すべき公式戦初本塁打は幻に終わったが、「調子が悪かったので、指導者の方からアドバイスをもらって意識を変えた」と体の開きを修正し、豪快なアーチで結果を早速残した。

今日5日の仕切り直しの一戦に向けて、気持ちを引き締めた。「幻になってしまったけど、勢いはついたと思う。謙虚さを持って、生かしていきたい」と力を込めた。憧れのプロ野球選手に、ロッテ藤原恭大外野手(21)、ソフトバンク柳田悠岐外野手(32)を挙げる。本家同様にフルスイングを信条とし、チームに勝利を呼び込む一打を放つ。【佐藤究】