学法石川は先発した遠藤愛斗投手(2年)が、いわき光洋打線に9回を5安打2失点で完投勝ち。上位3校が出場する秋季東北大会(10月20日開幕・宮城)のラスト切符をつかんだ。

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東北大会切符の懸かったマウンドで背番号11の遠藤が仁王立ちした。6-2の9回2死一塁。最後の打者を直球で左飛に打ち取り、渾身(こんしん)のガッツポーズをつくった。「緊張もあったけど、気持ちだけは絶対に負けたくなかった」。122球の力投で9回を5安打2失点完投。堂々の内容に安堵(あんど)の笑みを浮かべた。

184センチの長身右腕で、高いリリースポイントから角度を生かす。ノビのある直球を軸に多彩な変化球も投げ下ろして、9奪三振もマーク。3回まで打者9人を完全に抑え、5回以降は三塁にすら踏ませない投球を披露した。「打者よりも『俺の方がでかいんだぞ』と思って投げている。身長で打者に圧をかけられると思う」。小学5年時に10センチ伸び、中学3年間でも10センチ、高校入学後も4センチと衰え知らずだ。

身長だけでなく、憧れの投手も超ビッグだ。メッツのジェイコブ・デグロムの名前を挙げる。「中学の時に見て、デグロムのような力のある投球をしたいなと思うようになった」と明かす。持ち味は真っすぐで、普段の練習からノビにこだわっている。「真っすぐが一番の武器だと思っている。東北大会でも投げきっていきたい」。メジャー級の快投で、チームを勝利へと導く。【佐藤究】