東海大札幌のプロ注目左腕、門別啓人(2年)が今秋の全道で初登板し、9回3安打1失点、12三振を奪う力投で、優勝した14年以来7年ぶりの4強に導いた。最後の打者を空振り三振に切って取り「ピンチで変化球を投げて当てられるのが嫌だった。最後は直球重視で、押して行けたのが良かった」と振り返った。

地区予選後の紅白戦で最速を149キロに更新。さらに「全道準決勝、決勝の連投に耐えられるように」と、地区前まで1日おきだった投球練習を毎日行い、ブルペンで70球前後投げた後に遠投も加えるなど、スタミナ強化を徹底してきた。この日の最速は144キロも、視察した楽天宮越スカウトは「春に見たときより体の向きが良くなった。要所要所でいいボールを投げていた。夏が楽しみな投手」と話した。

中5日での準決勝は、16年夏の甲子園に出場している難敵クラークと対戦する。「小学校の時、東海大四が(15年に)甲子園で準優勝したシーンを覚えている。僕らも、あの舞台に立ちたい」。初めて背番号1を付けた昨秋は地区敗退。今春全道、夏の南北海道大会は8強で敗れた。自身初の道大会4強。全力で、あと2勝をつかみ取る。【永野高輔】

▽1回途中から登板し1失点(自責ゼロ)と粘投した白樺学園・石上翼(2年) 門別君の球は映像の印象より、ずっと速かった。自分も春までにもっと球威をつけたい。