九州王者の九州国際大付(福岡)が日大三島(東海・静岡)に競り勝ち、初出場で4強入りを決めた。

エース左腕の香西一希(2年)は2試合連続の1失点完投。コントロール抜群の130キロ台の直球と約100キロのスローカーブや、スライダーを交えた緩急で6安打に抑え、7三振を奪った。先頭打者を6度出したが、追い込んでからは「スライダーが低めに狙った所にいった」というキレのある変化球などで要所を締めた。5安打1失点で完投した1回戦に続く好投で流れをつくった。香西は2回1死満塁から右翼への犠飛で先制点も奪い、投打に活躍した。

九州大会で3試合連続満塁弾を含む6本塁打の勝負強さもさく裂だ。同点に追いつかれた直後の3回2死。3番・大島諄士外野手(2年)が高めのチェンジアップをとらえ、レフトスタンド上段に高校通算3本目となる勝ち越しアーチを懸けた。ここぞの1発に「少しでも香西を楽にしようと、強い打球を意識した」と喜んだ。1回戦でも4打数2安打1打点と好調の勢いのままエースの力投に奮起した。

23日の準決勝の相手は大阪桐蔭。近畿代表の難敵だが、香西は「すべてにおいてレベルが高いので、ミスなく思いきり楽しんでやっていきたい」と気合。大島は「強いので、持ち味の強打を存分に発揮したい」と必勝を期した。【菊川光一】