今年もイチロー先生が、やってきた。マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏（48）が29日、国学院久我山（東京）を訪問。約3時間半、部員たちと一緒に汗を流し、打撃や走塁の“極意”を伝えた。20年2月に高校生、大学生の指導に必要な学生野球資格を回復。同12月の智弁和歌山に続く高校野球指導。年内に、さらに2校を訪れる予定で、高校球児との触れ合いを続けていく。

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昨年12月に訪れた智弁和歌山は、今夏甲子園で優勝した。ナインからは、イチロー氏から学んだことが大きかったという声が多く聞かれた。もちろん、同氏は甲子園で優勝してもらうために指導しているわけではない。ただ、教えが結果となって表れていることには、とても意味がある。球児にとっては一生忘れられない時間であり、教えられたことがしっかり頭に入るのだろう。

マリナーズに籍を置いたままの学生野球資格回復は、いくつかの条件をクリアをした上での「特例」として認められた。同氏の球界への多大な貢献も考慮された。その同氏が、こうして毎年オフに積極的に高校球児と触れ合い、野球を教えている。同氏に続くケースが増えることで、ますますプロとアマの垣根が低くなり、野球界全体の発展につながることを期待したい。【アマチュア野球担当＝古川真弥】