花巻東の2年生スラッガー、佐々木麟太郎内野手が今季公式戦1号となる高校通算67号(公式戦13本、練習試合54本)を放った。準々決勝の盛岡四戦に「3番一塁」で出場。7-0の3回1死走者なしで迎えた第3打席、外角直球を捉えて左中間にソロ本塁打を運んだ。推定飛距離は120メートル。初回の第1打席は死球、2回の第2打席は適時二塁打、5回の第4打席は中飛、7回の第5打席は三邪飛。4打数2安打2打点1死球で7回コールド勝利、8大会連続4強入りの原動力になった。

佐々木麟が公式戦で1発を放つのは、昨年11月23日に行われた明治神宮大会準決勝の広陵(広島)戦以来182日ぶり。かつてOBのブルージェイズ菊池雄星、エンゼルス大谷翔平も背負った背番号「17」を花巻地区予選に続いてまとい、快音を響かせた。

復調への手応えとなる1発だった。「とにかくチームが勝つために役割を果たした上で、ヒットの延長線上がホームランだと思っている。スタンドに入ったのは良かったですし、自分らしいバッティングができたことは、前の試合から修正できて良かったと思います」。22日の2回戦・一関学院戦では4打数無安打だっただけに、2回の適時二塁打含めて今後につながる試合となった。

通算本塁打数ではパイレーツ筒香嘉智外野手(横浜)の69本に2本差まで迫った。「記録で騒いでいただいて、野球ファンの皆さんに期待をかけていただいているのはありがたいですが、それでも自分は記録にこだわらず、とにかく自分らしいバッティングをしてチームに貢献したいです」と冷静に受け止めた。