札幌第一が北照を下し、18年以来4年ぶり3度目の優勝を飾った。

2回1死一塁、8番渥美嘉成投手(3年)の左前適時打で先制。この回3連打に相手ミスも絡み、一挙6点。8-3と5点リードの8回2死三塁では、3番賀集竜世中堅手(3年)の中前適時打で、さらに1点を加え、流れを譲らなかった。投げては背番号3を付けた先発の渥美が8回2/3を 3失点と踏ん張り、勝利を引き寄せた。殊勲の渥美は「ほっとしています。うれしいです。1つ1つ落ち着いていこうというのを意識してできた」と振り返った。

札幌第一は、26日の2回戦で、昨秋北海道大会を制しセンバツに出場したクラークを、延長11回の末に撃破。28日の準決勝が雨で29日に順延となり、前日29日にスライドとなった苫小牧中央戦は延長13回の末、サヨナラ勝ち。死闘や日程変更を乗り越え、総力で勝利をもぎとった。菊池雄人監督(49)は「ここが通過点として、夏に(向けて)もう1回いろんなことを整えていきたい」と話した。

▽3安打1打点の札幌第一・村上広(こう)二塁手(3年) (前日準決勝のサヨナラ打から4打数連続安打に)1打席目は自分のスイングができたが、それ以外は気持ちで打った。▽9回2死から公式戦初登板し試合を締めた札幌第一の阿部拓貴投手(1年) 先輩たちに「頑張ってこい」と励まされ心強かった。緊張したが最後のアウトを取れて良かった。

▽渥美の粘投を引き出した札幌第一・疋田 前の試合が延長戦だったが、疲れはなかった。ミスはあったが、チーム全員で守ろうという姿勢が勝利につながった。

▽北照の上林弘樹監督(42) 今日はチャンスで1本が出なかった。チームとして4つ勝つ精神力、勢いがなかった。ただ、この春で長打もつながりも出てきたし投手も計算できるようになった。夏しっかり楽しめるような1カ月にしたい。

○…北照は14年以来8年ぶり5度目の優勝には、1歩及ばなかった。6点を失った直後の2回無死二塁から西浦真平一塁手(3年)が左中間適時二塁打を放ち反撃を図ったが3、4回にも1点ずつ失い、追いつくことができなかった。この日2安打1打点の西浦は2回1死一、三塁でのバント処理で送球ミスし4点目を献上。「送球ミス以外にも捕れる打球が捕れなかったりした。力不足。夏への課題にしたい」と反省した。