磐田東が、今春県総体王者の男子サッカー部に続く。野球部員らは今月5日、袋井・エコパスタジアムで藤枝明誠との同決勝を観戦。17年ぶり2度目優勝の歓喜を味わった。主将の鈴木慈英(じえい)内野手(3年)は「彼らの優勝が刺激になった」と振り返った。友人が多くいるという剣道部も、県総体男子団体で優勝。男女サッカー部や剣道部とともに、強化指定を受けている野球部の主力選手として、「負けていられない」と力を込めた。

松本倫弥(みちひろ)外野手(3年)は、藤枝明誠戦で先制点を挙げたMF谷野暁希(あつき、3年)と同じクラス。谷野から「応援ありがとう」と感謝され、他のサッカー部員からも「全国大会に行けよ」と激励された。

松本の今大会にかける思いは強い。4強入りした昨年夏の2回戦(3○1浜松学院)でベンチ入り。その翌日、親の送迎での通学途中、交通事故にあった。眼窩(がんか)底と左手薬指を骨折。「野球を満足にできず、悔しかった」。全治約4カ月。冬に練習を再開した。自信のある守備で貢献し、「甲子園に行って1勝する」と意気込む。

チームの目標は、聖地を踏むこと。今夏、県で初優勝を飾り、サッカー部や剣道部に肩を並べるつもりだ。【倉橋徹也】

◆磐田東 1995年創部。2~3年生だけでも53人が、レギュラー争いを繰り広げる。打撃では山本監督の「ストライクはしっかり振っていこう」を合言葉に、積極的なスイングを心がける。先頭打者の石川が出塁し、バントでつないで着実に得点したい。投手陣は、突出した選手がいない分、指揮官の長男・翔己(とおき)ら6人がエースの座を争う。守備では取れるアウトを確実に積み重ね、最少失点に抑える。