倶知安農・蘭越・寿都の連合チームは、小樽未来創造に11-4とコールド勝ちし2回戦進出を決めた。

決死のヘッドスライディングだった。1-11と10点差がついた5回2死。小樽未来創造は1点奪えなければ、コールド負けが決まる絶体絶命の場面で須藤蓮主将に打席が回った。「なんとか塁に出ようと」。強くたたきつけ弾んだ打球は投手が捕球。全力疾走で一塁ベースへ滑り込み、3安打となる内野安打をもぎ取った。後続も続きこの回3得点で5回コールドを回避した。

先発を務めたが相手打線につかまった。初回にいきなり先頭打者に三塁打を許すと、続く打者に先制打を許しあっけなく失点。「あまりストライクが入らなかった。どんどん球速も落ちてしまって、もっといい投球ができたらよかったな」。6回120球14安打11失点(自責4)と打ち込まれたが、最後までマウンドを譲ることはなかった。

現校名での夏初勝利とはならず、悔いを残した。「自分が入学してからまだ1勝もしてなかったので勝ちたかった。自分たちよりももっと努力しているチームがいるんだな」。学校では建設システム科に在籍する。今後は高校野球から就職活動に力を注ぐ。「やめようと思ったこともあったけど高校野球をやってきてよかった」。充実した3年間。目標の夏1勝は後輩たちに託す。【山崎純一】