<シン・うるうるマン:砂川・吉田凌一捕手(3年)>

短くても充実した夏だった。わずか1時間1分での終戦だったが、ここに立てたことがうれしかった。18年以来、夏4年ぶりの単独出場。無安打無得点での5回コールド負けにも「1年生が多い中、みんなに声をかけながら戦うことができました」と胸を張った。

2年夏まで中堅手も昨秋からはチーム事情で捕手転向。「考えることが多くて大変だったけど勉強になった。今日も捕球ミスはあったけど、自信があったブロッキングは、100%出せた」。進学しても野球を続ける予定で「また、やれるならキャッチャーをやってみたい」と思い描いた。

昨秋は部員6人に助っ人4人を加え18年夏以来の単独出場。今春は野球部員だけでの出場を目指し精力的に勧誘を行った。4月の対面式ではグラウンドで事前撮影した紹介動画に意図的に間をつくり当日、会場とグラウンドを生中継してインタビューするような形で活動を伝えた。効果てきめんで選手8人、マネジャーも4人加わり「こんなに入ってくれるとは思わなかった」と振り返った。

3年生が抜けても11人。秋も野球部だけで単独出場がかなう。「勝つことは難しい。でも試合に出て得た経験は必ず次に生きると思う」。夢の続きは、後輩たちに託した。【永野高輔】