ノーシードの湯沢翔北が、春の県大会を制した第1シードの秋田商に競り勝ち、初戦突破を決めた。

0-0の同点で迎えた6回だ。先頭の9番小場有真内野手(3年)がしぶとく四球を選び、出塁。続く、佐藤愛流(あいる)捕手(2年)はバントの構えからバスターに切り替え打ちにいった。打球は中前へ抜けていき無死二、三塁と絶好の先制機を演出。2番泉谷仁内野手(3年)の中犠飛で1点を奪うと、さらにこの回1点を追加し2点を先制した。5回まで両チーム1安打無得点と、膠着(こうちゃく)状態が続いたが、湯沢翔北がワンチャンスをきっちり仕留めた。

投げては先発したエース武藤栄昇(えいしょう)投手(3年)が9回4安打無失点の力投。この日の最速141キロ直球に緩い変化球を織り交ぜながら、秋田商打線に的を絞らせなかった。6回までを1安打に封じ、先制した直後の7回に1死二、三塁のピンチを招くも、後続を三ゴロ、左飛に打ち取りこの回を無失点。8回にも得点圏に走者を背負ったが、ホームは踏ませない。最後まで試合の主導権を渡さなかった。

春夏通じて初の甲子園へ、シード校を撃破した勢いそのまま、一気に夏の秋田頂点まで駆け上がっていく。

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