昨秋の東北大会4強入りの八戸工大一が、6回コールド発進で初戦突破を決めた。

期待の1年生左腕、金渕光希投手が流れを変えた。2回。1-1の同点に追いつかれて、なお2死満塁の場面で2番手でマウンドに上がった。「最初は緊張していましたけど、先輩方の声もあって、集中して投げることがでました」。フルカウントから遊ゴロで窮地をしのぐと、3回以降は2安打投球。最速130キロ台直球に100キロ前後の変化球を織り交ぜながら、6奪三振もマークした。堂々の公式戦デビューを飾り「変化球で三振も取れていたので、良かったです」と初々しく汗をぬぐった。

試合後、長谷川菊雄監督は「(金渕は)よう投げてくれたなと思います。あの場面(2回2死満塁)で酷やなと思いましたけど、これから学校を背負っていくような投手だと思いますので、試練を与えました。気持ちの強さ、マウンド度胸で流れを変えてくれました」と最敬礼だった。