連覇に挑む日本航空が、2戦連続のコールド勝ちで3回戦に進んだ。春季大会1回戦で帝京第三に敗れて夏はノーシードも、初戦韮崎工に10-1、この日の富士河口湖に15-0と投打がかみ合っている。

初回は1死一、二塁で4、5番が倒れたが、2回に四死球と足を絡めて適時打でかえす理想的な攻撃を見せた。5回までに15安打で15点を奪っての大勝。豊泉啓介監督(37)の慎重な口ぶりは変わらないが、言葉の端々には手応えがにじむ。「初戦は硬さもありましたが、こうして慣れてくればチーム状態は上がっていくんじゃないかと思います。相手にエラーもない中、代打の選手にもヒットがでてましたから」。

積極的にベンチの選手も起用。代打3人、代走と守備交代でも5人が出場した。4番の白鳥佳亮内野手(2年)は「うちは先発と控えの力の差があまりないと思います。今日も、どんどん選手が起用されて、みんな積極的だったので、そういう面でも大きかったと思います」と言った。

昨夏は6月に校内で新型コロナのクラスターが発生し、練習試合はおろか練習もできなかった。それでも何とか大会に間に合わせ、試合の中で調子を上げて優勝。今年もノーシードからの快進撃が、日本航空のリズムになりつつある。