復活のエースが粘投で勝利を呼び込んだ。高崎健康福祉大高崎(群馬)の横手投げの先発右腕、芹沢一晃投手(3年)が7回を7安打3失点。「後半でスタミナ不足を感じた」と完投出来なかった体力を課題に挙げたが、春夏通じて甲子園8度出場の東農大二打線相手に試合をつくった。

この1年は、なかなか思い通りにいかなかった。昨年7月の紅白戦で「スライダーを投げた瞬間『パキッ』と音がしました」。右肘を疲労骨折し、投球再開まで4カ月を要した。ケガが完治して臨んだ今春は、体調不良で公式戦登板はわずか2試合。それでも「この夏で取り返す、という思いで日々取り組みました。一度も腐ったことはありません」と下を向かず、マウンドに戻ってきた。

青柳博文監督(50)は「今日は良くなかった。ピンチに強く、最終的には0点に抑えてくるところが彼の強み」とハッパを掛けた。昨秋、今春は県準優勝。エースが戻ってきた夏。三度目の正直で頂点を目指す。