第5シードの城東が9回2死走者なしから2点差をひっくり返し、サヨナラ勝ちで初戦を突破した。

5-7で迎えた9回。4、5番と連続で倒れて2死。万事休すかと思われたが、ベンチから佐久間飛向主将(3年)の声が飛んだ。「野球は9回2アウトから!」。

2死二、三塁とし、代打の高野丈治外野手(3年)の起死回生の2点二塁打で、一気に追いついた。

なおも2死二塁で、高垣学捕手(3年)の内野ゴロが相手の悪送球を誘い、高野が生還。ガッツポーズで仲間の元に駆け寄った高垣は「目の前で高野が打ってくれたので、自分も打たないと、と思った。当たらなくても全力で振ろうと思って打席に入った。なんかあると思って走って、当たりは良くなかったけど運がよかったです」。

気温が高く、試合中に足をつる選手が続出。担架で運ばれる選手もおり、内田稔監督(38)は「つってばかりいて、申し訳なかったです」と謝罪。サヨナラのチャンスをつくった代打の高野については「こういう場面で打つならアイツかなと思った。ノリのいい男です。結果、持っていましたね」と話した。