聖隷クリストファー(静岡)が甲子園初出場に向け、大きなヤマ場を越えた。春季東海王者の第1シード・浜松開誠館を10-5で撃破。3回戦へ駒を進めた。

4-4で迎えた6回2死満塁。途中出場の小出晴希外野手(3年)が左越えに走者一掃の3点適時二塁打。3月下旬に負った右足骨折から復活して決勝打を放ったヒーローは「絶対に1本出すという気持ちで打席に立った。この勝利はでかい」と白い歯を見せた。

昨秋の東海大会で準優勝ながら、今春のセンバツではまさかの落選。失意の中で迎えた春季大会は地区予選で敗れ、夏のノーシードが決まった。弓達寛之主将(3年)は「2度と悔しい思いはしたくないと一丸でやってきた」。この日、打線は13安打で10得点。2番手で公式戦初登板した山内玄基投手(1年)は4回4安打1失点と、新戦力の台頭も光った。“文句なし”の聖地へ、金星で大きな弾みをつけた。