日体大荏原は、先発した石井祥太投手(2年)が好投し、初戦突破した。

初回、先頭から2連打を許して1点を先制されたが、落ち着いていた。「ウチの打線は初回が強いので、絶対に点を取ってくれると信頼していました」。

その通りに、1回裏に2つの敵失がからみ同点に追いついた。さらに無死一、三塁で、小林滉人内野手(3年)が左前適時打を放ち1点を勝ち越し。中盤にも効果的に追加点を挙げた。

石井は、キレのある直球を軸にスライダー、チェンジアップ、カーブで打たせて取る投球。8回0/3を被安打4の3奪三振、無四球で1失点にまとめた。

中3の9月に右ひじを手術。「もう野球はできないかな」と高校では帰宅部に入ろうと思っていた。それでも、日体大荏原の野球部体験会に参加し「雰囲気がよかった」。もう1度、野球と向き合うことにした。2年生ながら夏の大会の初戦先発を任されて神宮のマウンドに立ち「(続けていて)よかったです」と笑った。

スタンドには、保護者やOBなど大勢の人が駆けつけた。「伝統校という自覚を持って、応援してくださる方のためにもしっかり戦いたい」と意気込んだ。

西武、中日でプレーした和田一浩氏(50)を父に持つ和田壮多朗捕手(3年)は、背番号20でベンチ入り。メガホンを持って声を出し、チームメートを鼓舞した。

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