ノーシードの東海大高輪台が、第5シードの郁文館を破って4回戦進出を決めた。

背番号20の宮路空夢(らん)投手(3年)が、ピンチで立ちはだかった。9回裏に2失点して詰め寄られ、1死二塁から今夏初登板。最速142キロ右腕は、郁文館の4、5番から連続三振を奪い勝利をおさめた。「急いで準備をしたけど、1球目からしっかり投げられたのでよかったです」と振り返った。

東海大高輪台を選んだのは、兄の姿がかっこよかったから。兄・悠良投手(22=現ミキハウス)は、17年に同校で東東京大会の決勝に進出。二松学舎大付に敗れたが、その試合を神宮で見た空夢は「自分が、ここで甲子園に行く」と決意した。都市対抗に出場する兄からは「絶対に甲子園に行けよ」と応援のメッセージが届いた。兄がかなえられなかった悲願の初の甲子園出場を、弟がつかむ。

初戦の2回戦、駿台学園戦ではヤクルト石川雅規投手(42)の長男・石川大耀(だいや)投手(3年)が完封勝利。切磋琢磨(せっさたくま)するチームメートの好投に「刺激になりました」という。

この日、先発した背番号1の粕谷祐天(ゆうま)投手(3年)は6回を2失点(自責0)と試合をつくった。

層の厚い投手陣で、頂点を目指す。

 

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