最速152キロの剛腕が佐々木麟太郎に真っ向勝負を挑む。盛岡中央・斎藤響介投手(3年)は、1-3とリードされた2回1死満塁から、今夏初の救援登板に臨んだ。二ゴロの間に4点目の生還を許したが、次打者は右飛でピンチ脱出。7回2/3を2安打6奪三振無失点と踏ん張り、逆転勝利の原動力となった。前日から連投、4日間で3登板の過密日程だが、この日も最速148キロを計測。「ストライク先行で勝負した。(力を)抑えたところはないですけど、今日できる全力で投げました」と笑顔で振り返った。

今大会は4試合で計28回2/3を投げ、4安打1失点。常時140キロ台の直球とスライダーを軸に40奪三振を積み上げる。花巻東戦に向けては「強豪といわれているチームなので、そこを倒して優勝して甲子園に行きたい」と、チームを99年以来の聖地に導くつもりだ。

決戦の舞台は、来年3月に閉鎖予定の岩手県営野球場。エンゼルス大谷、ロッテ佐々木朗らが躍動したマウンドに、自身は今大会初めて上がる。「今までとは違った雰囲気もあると思うので、どんどんいいボールを投げていきたい」。自信のある1球で、スコアボードに「0」を刻む。【相沢孔志】