一関学院が最速152キロ右腕、斎藤響介(3年)を擁する盛岡中央に競り勝ち、10年以来12年ぶり7度目の甲子園出場を決めた。昨秋、春は2季連続で県大会2回戦敗退。ノーシードからの下克上Vで最後の夏に結果を残した。小松大樹主将(3年)は「自分たちは『最弱世代』と言われた。3年生を中心にチーム全員ではい上がってこれた」と充実感を漂わせた。 一関学院は0-0の2回1死から四球と犠打を挟む、長短3連打で2点を先制した。2-2の同点で迎えた6回無死三塁では、5番小野唯斗外野手(2年)が147キロ直球を中前へ勝ち越し適時打をマーク。この試合放った9安打中8本が直球を捉えたもので、中堅から逆方向への意識を持ち、コンパクトに捉えた。 投げては、4回2死二塁から2番手で登板した寺尾皇汰投手(2年)が5回1/3を1安打無失点の好投。最速130キロ台直球に変化球を織り交ぜながら、打たせて取った。今大会全6試合を戦い、計4投手が登板し45回を2失点。チーム防御率0・40と「伝統の堅守」で夏の岩手を制した。 20年の岩手県独自大会で優勝を飾るも、コロナ禍の影響で甲子園は幻に消えた。高橋滋監督にとっては、指揮を執って初甲子園出場となった。「(選手たちは)どん底から強くなって、厳しい試合が多かったですけど、集中力を切らさずに粘り強く戦ってくれた」とナインの成長を実感した。

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